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聖域

聖域聖域
(1994/04)
篠田 節子

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「聖域」は入れ子になっている小説で、それ単体でもかなり面白い。しかしそれは何人もの編集者を振り回した小説であり、ある女性作家そのものでもあった。私は実籐に感情移入して「最後まで書かせたい」と思う一方、これ以上作品にのめり込む彼を引き留めたい気持ちになる。自分はただの読者であって外に居るはずなのに、気づいたらどっぷり聖域に足を踏み入れている。疲れる。でも読むのを止められない。

自分はこの世に生きていて、あの人は別の世界に行ってしまった。ではあの人の存在や魂といったものはどうなってしまったのか。死という日常的でありながら、自分が見ている世界と切り離している事実。ぐるぐると迷いながら最後まで読んだ。

*****

篠田節子さんの作品を読んだのは初めて。とてもずっしりと荘厳な文章を書く方ですね。前半は「宗教観」の3字がずっと頭にありましたが、終盤はもう何がなんだか。いろんな垣根が崩れていきました。すっきりしない気分も残りますが、会えて良かったと思える作品でした。
ありがとう!

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神の沈黙

 よい本だと聞かされていたけど、あえて読んでいなかった。それはこの『沈黙』が、切支丹禁制にまつわる話だから。私はキリスト教徒ではないから、なんとなく、読まなくてもいいかなあと・・・。

内容(「BOOK」データベースより)
 キリシタン迫害史を背景とする緊迫のドラマの中に、神の存在を問い、信仰の根源を衝いて、西洋と日本の思想的対立を鋭くえぐり出す長編小説。谷崎潤一郎賞、ピエトロザク賞受賞。


 歴史の教科書にあるキリシタン弾圧という言葉では不十分だと思う。この本に描かれていたのは「穴吊り」という残酷な拷問であり、地を這い迫ってくるうめき声であった。垂れ流しっ放しの糞尿の臭いであり、太陽に照らされた庭土に残る血の痕であった。
 ロドリゴは悩む。やっと日本に渡ってきたのに彼ら切支丹を救えない。なぜあのお方は黙っておられるのか。「私」や信者の祈りははたしてあのお方に届いているのだろうか。そもそも神は存在するのか。

 金のために「パードレ」を売ってしまうキチジローが、忘れかけたころにひょっこり登場する。彼は聖書のなかのユダと重なる。キチジローは(読んだところでは)狡猾そうで臭い男だが、なんとなく憎めない。神を信仰しながらも目の前の利益を優先したりして、信徒らしからぬところに共感してしまう。苦しいときに「あぁ神様!」と祈ってしまうのは、私だけではないはずだ。
 ただ、姿形が目に見えないからといって、神の存在を疑っているわけではない。禁制下、切支丹たちは踏み絵をふんでも信仰は捨てなかった。


沈黙 (新潮文庫)沈黙 (新潮文庫)
(1981/10)
遠藤 周作

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 この本を読み始めて、最初のころは、内容が重くてどうしようという感じでした。最後まで読んでも、キリスト教徒ではない私には、この本は馴染まないんじゃないかと。でも実際は読み進めるほど、物語に引き込まれていきました。
 シリアスな題材ではあるけれど、遠藤氏の美しい文章に救われました。血なまぐさい背景を感じつつも、島や村の美しさ、そして農民の勤勉さ敬虔さに心を奪われます。これらもやはり、遠藤氏の緻密な描写があってこそなんでしょうね。

 ハリウッドで映画化、という話を聞きましたが、本当? この本をそのまま映像化するなんて可能なのでしょうか・・・? 本は自分の受容力に応じて読み進められるけど、映画となると、あの拷問の場面を・・・直視する自信がないかも(汗)




お風呂で読んでます。

ブッダの詩(ことば)―知恵と慈悲のかたち (生活人新書)ブッダの詩(ことば)―知恵と慈悲のかたち (生活人新書)
(2009/01)
奈良 康明

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今日のお風呂タイムから読み始めました。まだ数ページですが、なかなか面白そうです。

2月12日の気づき
・仏教で苦というのは「思い通りにならない」ということである。(本書11ページ)
正しい智慧によって解脱し、静寂の境涯に入った人、-そのような人の心は静かである。言葉も静かである。行いも静かである。 (『ダンマパダ』96)(本書では14ページ)


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「なにも願わない手を合わせる」 藤原新也

介護の仕事に就いていると、ご利用者の死に直面することがある。その人は私の家族ではなかったけれども、毎日のように顔を合わせ、私のことを孫のように気にかけてくれた。あの人はもう居ない・・・こころにぽっかり穴があく。

生きた他者を受け入れ、それと和解することも易しいことではないが、ひとの死を受け入れ、納得し、和解する作業は、自分自身の心とどのように向かい合うかという難しい作業になる。
(本書250ページ、あとがきより抜粋)


「だから人は旅に出る」と著者は言う。同感。

少し話がそれるが、先日読んだ五木寛之氏の「いまを生きるちから」と繋がってくる部分が多く、読むべき本が向こうからやってきたのだと思わざるをえなかった。

タイトルの『なにも願わない手を合わせる』。実際に試したことがあるが、けっこう難しい(苦笑)



なにも願わない手を合わせる (文春文庫)なにも願わない手を合わせる (文春文庫)
(2006/10)
藤原 新也

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私について

チェリ

Author:チェリ
最後まで読まない(読めなかった)本も多いですが、基本的に本があれば幸せです。いつか図書館に住んでみたい。地震が起きたら本の重圧で動けないでしょう・・・そんな部屋に住んでいます。積読ばんざい! 本屋に行くと嬉しくて腹痛になりやすい人です^^;

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